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〈AI・DX時代の電話応対〉ビジネスを左右する「電話応対用語」7パターン:声だけで信頼を勝ち取る技術
ビジネスにおいて、電話応対は「会社の顔」とも言える重要な接点です。特に対人コミュニケーションが鍵となる業種では、電話越しの一言が相手に与える印象を大きく左右します。どれほど優れた商品やサービスを扱っていても、電話口の応対がそっけなかったり失礼だったりすれば、顧客の心はすぐに離れてしまいます。
ここでは、基本にして最重要の「電話応対用語7パターン」をご紹介します。いずれも、「礼儀」「配慮」「安心感」を声だけで届けるための要です。加えて、なぜそのフレーズが重要なのか、どんな意図や心理的効果があるのかも解説します。
1. 受話器を取ったときの第一声:印象の9割は最初の5秒で決まる
電話が鳴ったら、できれば3コール以内に受け取り、明るく快活な第一声を届けましょう。以下のようなフレーズが基本です。✅「はい、○○株式会社でございます」
✅「お電話ありがとうございます。○○商事、営業部の△△でございます」
✅(朝なら)「おはようございます。○○株式会社でございます」
会社や部署の名前に加え、自分の名前を名乗ることは、責任感と誠実さの表れです。なお、3コール以上待たせてしまった場合には、必ず一言添えましょう。
✅「お待たせいたしました」
この一言だけで、「待たせて当然」という傲慢さを払拭し、印象を大きく改善できます。
2. 相手の声が聞き取りにくいとき:配慮が信頼を生む
通信状態が悪く、相手の声が聞こえにくい場合でも、相手を責めるような言い方は絶対にNGです。こんなふうにやさしく伝えましょう:✅「恐れ入ります、お電話が少し遠いようでございますが……」
ここで大切なのは、「環境が原因」と伝えることです。言い回し一つで、相手の不快感を和らげることができます。電話の先にいるのはお客様。常に自分が“受け手”という意識を持ちましょう。
3. お客様の名前・所属を尋ねる:言葉遣いが関係の礎になる
名前や会社名を尋ねるときは、丁寧かつ控えめな表現を心がけます。✅「恐れ入りますが、どちら様でいらっしゃいますか」
✅「失礼ではございますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「どちらさまですか?」だけでは、ぶっきらぼうに感じられることがあります。“本来は把握しておくべきなのに、わからずにお尋ねする”という姿勢を示すことが、誠意の伝わる応対になります。
4. 名前・所属を聞いたあとの対応:復唱とあいさつで信頼を築く
相手の組織名と名前を聞いたら、必ず復唱して確認し、次のようにあいさつを入れましょう。✅「○○株式会社の△△様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」
これを怠ると、「この人、電話に慣れていないのかな?」という不安を与えてしまいます。復唱は、相手の大切な情報を正確に受け止める意思表示でもあるのです。
5. 取次ぎを依頼されたとき:声に“快活さ”を込める
誰かへの取り次ぎを頼まれたときは、以下のように明るく元気なトーンで伝えましょう。✅「(○○課の)△△ですね。かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
トーンが暗いと「やる気がない」「めんどくさそう」と感じられてしまいます。ルーティンだからこそ、楽しそうに対応しているように聞こえることが好印象につながります。
6. 社内スタッフに取り次ぐとき:伝達ミスは命取り
取り次ぎ先の社員にお客様の情報を正確に伝えるのも、大事な役目です。✅「△△さん、○○商事の□□様からお電話です。内線5番に入っております」
お客様の名前や会社名を間違えると、電話の印象だけでなく、社内の信頼関係にもヒビが入ります。メモを取りながら、丁寧に確認しましょう。
7. 取り次ぎ先が不在のとき:選択肢+気配りが決め手
取り次ぎ相手が不在だった場合は、以下の3点を必ず伝えることが原則です。1. 不在であること
2. 戻る予定時刻
3. 今後の対応の選択肢(かけ直し・折り返し・伝言)
例えば:
✅「申し訳ございません、△△はただいま外出しております。15時には戻る予定でございますが、いかがいたしましょうか」
さらに、こちらから提案する場合はこう伝えましょう:
✅「よろしければ、戻り次第こちらからおかけ直しいたしますが、いかがでしょうか」
電話番号を確認する際も丁寧に:
✅「恐れ入りますが、念のためお電話番号をお伺いしてもよろしいでしょうか」
このように、相手に“選択肢”を与えつつ、主導権を丁寧に渡すのが好印象の鍵です。
まとめ:電話応対は「信頼を声で設計する」仕事
電話応対は単なる事務作業ではありません。相手の感情、信頼、そしてビジネスチャンスを握る「声のプレゼンテーション」です。✅笑顔を忘れずに(声にも笑顔は宿ります)
✅一語一語を丁寧に
✅失礼のない言葉遣いで
✅相手の立場を思いやって
こうした基本を身につけることで、あなたの電話応対は単なるやりとりを超え、「信頼されるコミュニケーション」へと進化します。
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