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〈ビジネスパーソンの身だしなみ〉男性用化粧の新常識

かつて「化粧=女性のもの」という常識がありました。しかし、今やその時代は終わりつつあります。韓国のK-POPスターや海外俳優に触発され、またコロナ禍で自分の顔を見直す機会が増えたことを背景に、男性用化粧(メンズメイク)が静かなブームとなっています。

実際に、資生堂やUNO、ORBIS、SHISEIDO MEN、FIVEISM × THREE など多くの国内外ブランドがメンズラインを展開しており、ドラッグストアでも男性向けBBクリームやコンシーラーを見かけるのが当たり前になってきました。

そして最も注目すべきは、「メイクをする=盛る」ではなく、「整える=清潔感を作る」という発想です。


第1章:ビジネスシーンで求められる「見た目印象」とは

面接、商談、プレゼン、社内コミュニケーション――ビジネスにおける第一印象は、「見た目・話し方・声」だけで9割が決まるとも言われます。

特に重要視されるのが「清潔感」や「健康的な印象」。これはスーツの着こなしや髪型だけではなく、「肌の印象」にも大きく左右されます。

💡肌荒れや目の下のクマは「疲れている」「不健康そう」という印象を与える
実際には体調が万全でも、肌がくすんでいるだけで「信頼感」や「説得力」を損なう可能性があります。


第2章:メンズメイクはどこまでやるべき?最小限の4ステップ

メンズメイクといっても、ナチュラルさを重視した「補正メイク」が主流です。フルメイクではなく、以下の4ステップだけでも見違える印象になります。

ステップ1:BBクリームでトーン補正
→ 赤み・毛穴・くすみをカバー。肌の色ムラを整えて清潔感アップ。

ステップ2:コンシーラーでポイント隠し
→ ニキビ跡や青ひげ、目の下のクマをピンポイントでカバー。

ステップ3:アイブロウで眉毛を整える
→ 眉がボサボサだと「だらしない」印象。ペンシルやパウダーで形を補正。

ステップ4:リップクリームで血色感アップ
→ 唇がカサついていると不健康に見える。無色〜薄い色付きタイプが好印象。


第3章:メンズメイクの効果が出るのはこんなとき

✅面接や営業の前に
第一印象がすべての勝負。肌荒れや目元の疲れを整えるだけで「できる人」感がにじみ出る。

✅オンライン会議で顔色が悪く見えるとき
照明によって青白く映るZoomなどでは、BBクリームや眉補正が大きな差になる。

✅プレゼンや登壇など「視線を浴びる場面」
堂々とした振る舞いのためにも、「自分の顔に自信を持てる状態」は精神的にもプラスになる。

💡メイクの効果は「外見」だけでなく「メンタル」にも効く
心理学では「エンクローズド・コグニション」という用語があり、外見を整えると自己効力感が高まることが知られています。


第4章:実際に使われているメンズコスメ ― おすすめアイテムと使い方

アイテム特徴代表ブランド例
BBクリーム肌色補正・日焼け止め効果もありUNO、NULL、ORBIS MR.
コンシーラークマやニキビを隠すSHISEIDO MEN、FIVEISM
アイブロウ眉毛の形を自然に整えるケイト、UZU、FIVEISM
色付きリップ唇に血色感を与えるNIVEA、DHC、SHISEIDO
フェイスパウダー皮脂・テカリ防止KOSE、Gatsby、FIVEISM

💡メンズ用BBクリームは「肌に近い色」で展開されているため自然
初めてでも違和感が少ないよう設計されており、日焼け止め成分配合タイプも多数。


第5章:メンズメイクはどこまで「マナー」として認められるのか?

メンズメイクはまだ完全に「常識化」しているわけではありません。社風や業種によっては、「化粧=不自然」「盛ってる」と思われるケースもあります。しかし、あくまで「整える」目的であれば、マナーの一環としてむしろ推奨される傾向にあります。

実際の声(ビジネス関係者への調査より)
 ✅「薄化粧の男性営業が、逆に好印象だった」(女性管理職)
 ✅「ニキビ跡を隠してた後輩が、プレゼンで自信に満ちていた」(IT企業・30代男性)
 ✅「男性メイク講座を社内研修に取り入れて好評だった」(人材系企業)


第6章:メイク以前に必要な「スキンケア」の基礎知識

メイクは「肌の土台が整っていてこそ活きる」ものです。日々のスキンケアがメイク映え・持続性に直結します。

最低限の3ステップ
1. 洗顔(朝晩):余分な皮脂や汚れを落とす
2. 化粧水:水分補給・乾燥対策
3. 乳液・クリーム:保湿・バリア強化

💡メンズ肌は「女性より水分が少なく、皮脂が多い」
乾燥しやすいのにテカりやすい=バランスのとれた保湿が必要。


第7章:メンズメイクのよくある誤解と失敗例

【誤解】「メイク=女っぽくなる」
→ ナチュラル系なら「男らしさ」を損なわない。むしろ整っているほうが誠実に見える。

【誤解】「メイク=バレたら恥ずかしい」
→ メンズコスメは「バレないナチュラルさ」を最重視して設計されている。

【失敗例】色が合っていないBBクリームで白浮き
→ 店頭やオンラインのカラーチャートで確認。2色買ってブレンドする人も。

【失敗例】眉毛を描きすぎて「アート感」が出る
→ 足りない部分を埋める程度。眉毛は「消す→足す」の順で調整するのが基本。


第8章:未来の「身だしなみ」は「メイク+印象操作」

メンズメイクは単なるオシャレの延長ではなく、「自分をどう見せたいか」という印象操作のツールです。
 ✅自信をつけたい
 ✅健康的に見せたい
 ✅清潔感を与えたい
 ✅プレゼンで説得力を増したい
こうした「目的」に応じてメイクを取り入れることで、外見だけでなくビジネスパーソンとしての「自己管理力」もアピールできます。


結語:「化粧」ではなく「戦略」――男のメイクは身だしなみの最終兵器

ビジネスの現場で「この人、なんか好感持てるな」と思わせる要素には、視覚・嗅覚・声などさまざまな情報が複合しています。

その中で、「顔の印象」を整えるメンズメイクは次のような「実用的な印象操作ツール」なのです。「盛る」のではなく、「整える」ことで差が出る。それが、現代のビジネスパーソンに求められる男性用化粧の本質です。
 ✅無意識に生まれる好印象
 ✅自信と説得力のある立ち居振る舞い
 ✅清潔感の演出




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