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〈企画書作成の肝〉コンサルテーションと企画書:企画書の書き方とグラフ表現の活用

企画書は、アイデアを具体的な形に落とし込み、相手に納得してもらうための重要なツールです。明確な構成と論理的な流れを持つことで、説得力が増し、採用される可能性が高まります。


1. 企画書の基本構成

基本的な構成は以下の通りです。
1. タイトル:企画の内容を端的に表す
2. 目的・背景:企画の必要性や解決すべき課題を説明
3. 具体的な内容:提案内容の詳細、進め方
4. メリット・期待効果:実施することで得られる効果
5. スケジュール:具体的な実施計画やスケジュール
6. 予算・コスト:必要な費用とその根拠
7. まとめ:要点を整理し、結論を述べる

これらの項目を整理し、論理的な流れを意識することで、企画の意図が明確になり、理解しやすい企画書になります。


2. 企画書における数値データの活用

読み手が理解しやすく、説得力のある企画書には、数値データが効果的に使われています。数値データは、金額やサイズ、速度、成長率など、製品やサービスの特性やパフォーマンスを客観的に示すために不可欠です。

しかし、数値データを単に羅列するだけでは、情報の意味を的確に伝えることはできません。そのため、データを整理し、適切なグラフや図を用いることで、視覚的に理解しやすい形にすることが重要です。これがグラフ表現の役割です。


3. 効果的なグラフ表現の種類と活用方法

グラフを用いることで、数値の変化や比較を直感的に伝えることが可能になります。以下に、企画書でよく使用されるグラフの種類とその活用方法を紹介します。
1. 円グラフ(Pie Chart)
各項目の割合を示すのに適しています。市場シェアや売上構成などを視覚的に表現できます。

2. 棒グラフ(Bar Chart)
複数の項目の数値を比較する際に適しています。売上の推移や競合比較などに利用されます。

3. 折れ線グラフ(Line Chart)
時間の経過による変化を示すのに適しています。売上成長やトレンド分析に活用されます。

4. ピラミッド図(Pyramid Graphic)
階層構造を表現するのに適しており、組織図や優先順位の説明などに使われます。

5. ベン図(Venn Diagram)
異なる要素間の共通点や関係性を示すのに適しています。

6. ウォーターフォール図(Waterfall Diagram)
プロセスの流れを視覚的に示し、ステップごとの変化を説明できます。

7. 組織図(Organizational Chart)
企業やプロジェクトチームの構成を表すのに適しています。

8. ビフォア・アフター図(Before and After Graphic)
導入前後の比較を示す際に有効です。

9. バブルチャート(Bubble Chart)
データの関係性を表し、特に相関関係を可視化するのに適しています。

10. レーダーチャート(Radar Chart)
複数の評価項目を比較するのに適しており、製品比較やパフォーマンス評価などに活用されます。

11. ガントチャート(Gantt Chart)
プロジェクトのスケジュール管理に使われ、タスクの進捗を視覚的に把握できます。

12. パレート図(Pareto Chart)
問題の重要度を視覚化し、優先すべき課題を明確にするために利用されます。

13. ローソク足(Candlestick Chart)
主に株価や価格の変動を示すのに使用されますが、その他の変動データにも応用可能です。


4. 企画書におけるグラフ表現の活用例

例えば、新しい製品を企画する場合、以下のようなグラフを活用すると効果的です。
1. 市場シェアの比較:円グラフで競合とのシェアを示す
2. 売上の推移:折れ線グラフで過去数年の売上の変化を表現
3. 予算配分の説明:棒グラフで各項目の予算割合を示す
4. プロジェクトの進行スケジュール:ガントチャートを使用

このように、適切なグラフ表現を選択することで、企画書の説得力を大幅に向上させることができます。


5. まとめ

企画書は、明確な構成とデータの裏付けが重要です。その中でも、グラフ表現は情報を視覚的に伝える強力な手段となります。データを効果的に整理し、適切なグラフを活用することで、企画の説得力を高めましょう。

今後、企画書を作成する際は、単に数値を記載するだけでなく、どのように表現すれば相手に伝わりやすいかを意識することが成功の鍵となります。




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